司法試験の勉強会

現役弁護士が法学部一年生向けに本気の解説をするブログです。

司法試験解説

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】司法権の限界とは?【憲法解説】

問題の所在 司法権の概念 司法権の範囲 法律上の争訟 司法権の限界 国際法上の限界 憲法の明文上の限界 憲法上含意的に認められる限界 自律権に属する行為 立法上及び行政上の裁量行為 統治行為 団体の内部事項に関する行為 問題の所在 司法権の概念 司法と…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】国会の権能とは?【憲法解説】

本記事では予算に関する国会の権能について解説する。 統治機構の概説 統治機構の基本原理 国会 内閣 司法 総論 予算の意義及び財政民主主義 予算の意義 財政民主主義 予算の議決手続 予算の法的性格 予算行政説 予算法律説 予算国法形式説 予算に関する国会…

未必の故意とは?現役弁護士がわかりやすく解説!【刑法38条】

刑法38条では、故意と未必の故意が犯罪成立の要件とされていますが、その違いと判断基準はご存知でしょうか? この記事では、故意と未必の故意の定義や区別の方法、判例や学説の見解などを詳しく解説します。 刑法の基礎知識として、ぜひご覧ください。 故意…

訴因制度と当事者主義との関連について解説

公訴事実と訴因 職権主義と当事者主義 訴因制度と当事者主義 公訴事実と訴因 1 大陸法系の刑事訴訟には,公訴事実という概念が存在するのみであり,公訴提起の効力,審判及び判 決の効力の各範囲は,この概念により一律に限界付けられる。大正 11 年,ドイツ…

身分犯についてわかりやすく解説

一 二 三 四 一 身分犯とは,構成要件上行為者に一定の身分のあることが必要とされる犯罪であり,行為者が一定の 身分を有することによって犯罪が構成される真正身分犯と,法定刑が加重又は減軽されるに過ぎない不 真正身分犯とがある。前者の例としては,収…

身分犯についてわかりやすく解説

一 二 三 四 一 身分犯とは,構成要件上行為者に一定の身分のあることが必要とされる犯罪であり,行為者が一定の 身分を有することによって犯罪が構成される真正身分犯と,法定刑が加重又は減軽されるに過ぎない不 真正身分犯とがある。前者の例としては,収…

適正手続の保障について解説

1 憲法(以下法名略)31条の意義 2 適正手続の保障内容 ⑴ 31条の規定内容 ⑵ 手続の法定(①) ⑶ 手続の適正(②) ⑷ 実体の法定(罪刑法定主義)(③) ⑸ 実体の適正(④) 3 31条と行政手続 ⑴ 問題の所在 ⑵ 学説 ⑶ 判例 ⑷ 行政手続法 4 補足 ⑴ その他…

予算に関する国会の権能について論ぜよ。

例題 予算に関する国会の権能について論ぜよ。 統治機構の概説 ⑴ 統治機構の基本原理 ⑵ 国会 ⑶ 内閣 ⑷ 司法 設問の解説 1 総論 2 予算に関する国会の権能 3 結語 統治機構の概説 ⑴ 統治機構の基本原理 近代憲法は,権利宣言と統治機構の二つの部分から成…

①錯誤・詐欺,②保証,③債権譲渡について解説

第1 出題趣旨 1 ①錯誤・詐欺,②保証,③債権譲渡についての理解を深める。 2 複雑な事実関係を整理した上,問題点に気づける能力を養う。 第2 解説(設問1) 1 問題状況 ⑴ 前提 CはAとの間でBの債務につき,保証契約を締結している。 ⇒CはAから保証…

検証調書(法三二一条三項)類推説とは

写真は,報告文書に代わるものとして「検証の結果を記載した書面」に準じ,撮影者を公判期日にお いて証人として尋問し,それが真正に作成されたものであることを明らかにした場合に証拠能力が認め られるとする。即ち,犯罪事実をそのまま記録したフィルム…

訴状の必要的記載事項について解説

1 当事者及び法定代理人の表示 当事者は,当該訴訟において誰が原告とされ,被告とされるのかが特定できる程度に表示をしなけれ ばならない。通常は,氏名又は商号と,住所によって特定されている。 また,当事者が無能力者ならばその法定代理人を,法人なら…

権利行使と恐喝罪の成否について解説

一 恐喝罪は,恐喝行為(脅迫行為。暴行も含む。)により相手方を畏怖させ,他人の占有する他人の財物を 交付させ(二四九条一項),又は財産的処分行為をさせる(同条二項)ことにより成立する。そこで,権利行 使が恐喝罪を構成するか否かの問題は,他人から財物…

共犯と身分―常習賭博の幇助について解説

共犯の本質について,まず,共犯とは何を共同にするものか,という点に関し,犯罪共同説,即ち数 人が共同して特定の構成要件に該当する犯罪を行うことをいうとする説と,行為共同説,即ち数人が共 同の行為によって各自の企図する犯罪を遂行することをいう…

違法性の錯誤についてわかりやすく解説

故意が成立するためには,まず犯罪事実の認識が必要であるが,このほかに違法性の意識を必要とす るか,という点については判例,学説の大きく対立するところである。この点について,代表的な考え 方としては次の五説があげられよう。 a 違法性の意識不要説…

債権者代位権について説明せよ

債権者代位権(民法四二三条)とは,債権者が債務者に属する権利を行使する権利のことをいう。これ は,本来的には金銭債権者が債務者の責任財産を保全するための手段と考えられており,債権者が,債 務者の有する金銭債権を代位行使するような場合がこれに当…

憲法第82条について解説

一近代諸国は,密室裁判,秘密裁判がもたらした弊害にかんがみ,憲法や法律で裁判の公開を保障して いる。日本国憲法も八二条一項で「裁判の対審及び判決は,公開法廷でこれを行う。」と規定し,裁判 公開の原則を定めている。 裁判の公開を保障する理由は,…

正当防衛と緊急避難の共通点及び相違点について

正当防衛(刑法三六条一項)とは,簡単に言うと,犯罪構成要件に該当するが,急迫不正の侵害に対し,自己または第三者の権利を守るためにやむを得ずなした行為であり,緊急避難(刑法三七条一項本 文)とは,犯罪構成要件に該当するが,自己または第三者の生命・…

訴訟条件とは?わかりやすく解説

一 総説 訴訟条件(訴訟要件)とは,公訴の有効要件をいう。 訴訟条件が欠けている場合(訴訟障害という。)は,公訴の提起が許されず(もっとも,有効な公訴の提 起のような訴訟条件はこの場合問題にならない。),公訴が存在したとしても実体的判決(有罪もしくは…

釈明権についてわかりやすく解説

一 釈明権の意義 釈明権とは,訴訟関係を明瞭にするため,事実上及び法律上の事項に関し,当事者に問いを発し,ま たは立証を促す裁判所の権能である(一二七条一項)。 なお,釈明とは当事者がなすものであって,裁判所がするのは釈明を求めること(求釈明)で…

事例問題でわかる窃盗と詐欺

甲は,友人Aから,こん包した段ボール箱を,「この中には,俺の大事にしている古文書 が入っているが,一週間保管してくれ。」と言われて預かった。甲は,預かって三日目になり,古 文書なら売ればもうかると思い,段ボール箱をそのまま,古本屋に持ち込み,…

併合罪とは?事例問題と共に解説

甲は,生活費に窮して金品を奪取しようと考え,A 宅に侵入して物色中,A に発見されて大 声を出されたため,所携のナイフで切りつけて傷害を与え,更にその際,傍らに寝ていた幼児(二 歳)の足を踏みつけて傷害を与えたが,近所の人達が駆けつけたため,その…

租税法律主義とは?司法試験解説

一 はじめに 憲法の第七章「財政」は,その条文の技術的色彩から敬遠されがちであるが,国の財政を国民の代表 からなる国会のコントロールのもとに置いているという趣旨,目的を理解し,この目的に立ちかえって 十分検討しておいていただきたい。本問は,そ…

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