司法試験の勉強会

現役弁護士が法学部一年生向けに本気の解説をするブログです。

ガチ解説シリーズ

表現の自由と検閲について現役弁護士がわかりやすく解説

表現の自由の意義・内容 個人 国 表現の自由の優越的地位 表現の自由に対する制約 検閲の概念 検閲禁止が問題となるケース 言論・出版の仮処分による事前差止め 教科書検定制度 税関検査(関税定率法) 有害図書類の販売規制(青少年保護条例) 集団示威行進の許…

規則制定権とは何か、わかりやすく解説

規則制定権の意義・制度趣旨 権力分立の見地 技術的見地 規則制定権の位置づけ 規則制定権の範囲 法律との関係 規則と法律との効力関係 手続き,効力 規則制定権の意義・制度趣旨 現行憲法は,1訴訟に関する手続,2弁護士,3裁判所の内部規律及び4司法事務処…

適正手続の保障について論ぜよ。

憲法(以下法名略)31条の意義 適正手続の保障内容 31条の規定内容 手続の法定 手続の適正 実体の法定(罪刑法定主義) 政令と刑罰 条例と刑罰 実体の適正 31条と行政手続 問題の所在 学説 判例 行政手続法 補足 その他の条文 35条,38条と行政手…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】法の下の平等の原則とは?具体例をあげて解説

平等原則の意義・憲法14条1項の保証内容 平等が求められる法律の在り方 平等の意味内容 憲法14条1項の列挙事由の意味について 違憲性審査の厳格さに関して 憲法14条1項の列挙事由にあたるか否か 当人の努力ではどうしようもない場合 取扱いの差異が…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】司法権の限界とは?【憲法解説】

問題の所在 司法権の概念 司法権の範囲 法律上の争訟 司法権の限界 国際法上の限界 憲法の明文上の限界 憲法上含意的に認められる限界 自律権に属する行為 立法上及び行政上の裁量行為 統治行為 団体の内部事項に関する行為 問題の所在 司法権の概念 司法と…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】国会の権能とは?【憲法解説】

本記事では予算に関する国会の権能について解説する。 統治機構の概説 統治機構の基本原理 国会 内閣 司法 総論 予算の意義及び財政民主主義 予算の意義 財政民主主義 予算の議決手続 予算の法的性格 予算行政説 予算法律説 予算国法形式説 予算に関する国会…

【ゼロからはじめる法学ガチ解説シリーズ】適正手続の保障とは?わかりやすく解説

憲法(以下法名略)31条の意義 31条は,「何人も,法律の定める手続によらなければ,その生命若しくは自由を奪はれ,又はその他の刑罰を科せられない。」と規定する。この規定は,人身の自由についての基本原則を定めた規定であり,アメリカ合衆国憲法の…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】量的過剰防衛とは?わかりやすく解説【刑法】

甲は,知人であるAから罵られたため,言い返したところ,Aは,甲にむかって手を振り上げた。次の場合における甲の刑事責任(特別法違反の点は除く。)を論ぜよ。甲は,Aから暴行を受け,これに対応するためにAの顔面を手拳で殴打した。Aは甲から殴打さ…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】共同正犯とは?事例問題で答案の書き方も併せて解説

甲と乙は,かねてから恨みを抱いていたAに乱暴しようと相談して,言葉巧みに誘い出したAに対し,二人で一緒に殴るけるの暴行を加えた。暴行を加えているうちに,乙は,かねてからのAに対する恨みが高じて,暴行の結果Aが死ぬことがあるかもしれないがそ…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】正当防衛について事例問題を交えてわかりやすく解説【刑法】

乙は,友人の甲をびっくりさせようと思って暗がりから飛び出したところ,甲は,暴漢が襲って来たものと思い,自分の身を守ろうとして所持していたステッキを乙めがけて投げ付けた。ところが,ステッキは乙に当たらず,ちょうど乙の後方から歩いて来た丙の目…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】予算に関する国会の権能について【憲法】

問:予算に関する国会の権能について論ぜよ 第1 はじめに 1 統治機構の概説 ⑴ 統治機構の基本原理 近代憲法は,権利宣言と統治機構の二つの部分から成り,統治機構の基本原理は国民主権と権力分立である。 国民主権の原理には,国の政治の在り方を最終的に決…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】同時履行の抗弁権についてわかりやすく解説

一 緒論 このように,制度やある概念について一般的に述べよと問う問題では,関連することがいくらでもあ るので,何をどれだけ書くかの取捨選択に悩まれると思う。そこで,書くべきことを選ぶための視点を 考えながら解説を試みたい。 まず書くべきこととし…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】因果関係とは?事例問題を挙げててわかりやすく解説【刑法】

甲は,深夜,散歩をしていた際,女性の叫び声が聞こえたので,声のした方に近づいたところ,女性のBがぐったりした様子でシャッターを背にして立っており,その前に若い男AがBの両肩に手をかけて立っていた。そのため,甲は,AがBを強姦しようとしてい…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】表現の手段・態様を規制する立法の違憲審査基準についてわかりやすく解説【憲法】

表現の手段・態様を規制する立法の違憲審査基準について論ぜよ 第1 はじめに 今回は,憲法ガチ解説シリーズの初回なので,まず,憲法全般に関する概括的な説明を行い,その後,設問の解説を行う。 1 憲法の意義について 形式的意味における憲法とは,憲法…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】代理と意思表示の瑕疵について事例問題を使い解説【民法】

Aは,Bから金員を借り受ける際,A所有の甲土地を担保に供し,Bに対し,抵当権設定 登記手続の代理権を授与した。ところが,Bは,抵当権設定登記手続を済ませた後,Aの代理人 であると称して,Cに対し,甲土地を売却した。Cが甲土地を買い受けたのは,甲土地…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】代理と意思表示の瑕疵について事例問題を使い解説【民法】

Aは,Bから金員を借り受ける際,A所有の甲土地を担保に供し,Bに対し,抵当権設定 登記手続の代理権を授与した。ところが,Bは,抵当権設定登記手続を済ませた後,Aの代理人 であると称して,Cに対し,甲土地を売却した。Cが甲土地を買い受けたのは,甲土地…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】代理と意思表示の瑕疵について事例問題を使い解説【民法】

Aは,Bから金員を借り受ける際,A所有の甲土地を担保に供し,Bに対し,抵当権設定 登記手続の代理権を授与した。ところが,Bは,抵当権設定登記手続を済ませた後,Aの代理人 であると称して,Cに対し,甲土地を売却した。Cが甲土地を買い受けたのは,甲土地…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】代理と意思表示の瑕疵について事例問題を使い解説【民法】

Aは,Bから金員を借り受ける際,A所有の甲土地を担保に供し,Bに対し,抵当権設定 登記手続の代理権を授与した。ところが,Bは,抵当権設定登記手続を済ませた後,Aの代理人 であると称して,Cに対し,甲土地を売却した。Cが甲土地を買い受けたのは,甲土地…

【ゼロから始める法学ガチ解説シリーズ】正当防衛と誤想防衛についてわかりやすく解説

甲は,知人であるAから罵られたため,言い返したところ,Aは,甲にむかって手を振り上げた。次の各場合における甲の刑事責任(特別法違反の点は除く。)を論ぜよ(各場合は独立したものとする。)。⑴ Aがそのまま殴りかかってきたため,甲はその場を一旦…